塾選びのポイント① 個別指導と集団塾のちがい

 

「子どもからこちらの塾のことを聞き、HPを見て来たんですが。。」

 

初めてお会いするお母さんが、先日教室へやって来ました。

現在、個別指導に通うか集団塾に通うかで迷っているとのこと。

私なりのアドバイスと料金等のご説明をさせていただいたあと、お母さんはベースファイブのパンフレットを持って帰られました。

 

そのお母さんとお話をしていて思ったのが、「このブログを見てくれている人って、意外といるんじゃ?」ということです。

さらに、その見てくれている人の中には「子どもを塾に通わせたいけど、どこを選べばいいかわからない!」という方も少なからずいると思います。

ということで6/1(金)~6/3(日)の3日間は、私なりに塾選びのポイントについて書いていきます。

第一回目の本日は個別指導と集団塾のちがいについてです。

少し長くなりますが、ご参考になれば幸いです。

 


【インプットとアウトプット】

さて、塾選びのお話の前にひとつ触れておきたい話題があります。

学習におけるインプットアウトプットについてです。

 

インプットとは、外部からの情報を頭の中に入れることです。

漢字や英単語を覚えることのほか、伝記などを読んでそこから影響を受けるのもインプットのひとつです。

一方アウトプットとは、頭の中の情報を外に出すことです。

質問に答えたり、テストを解いたりするのがいい例ですね。

 

では学習において、インプットとアウトプットにはそれぞれどのような役割があるでしょう?

 

まずインプットの役割は知識や、すでに発見されている答えを自分に吸収すること」です。

これは学習の基本でとても大切なことですが、最近は暗記などのインプットを軽んじる雰囲気ができてしまったように感じています。

いわゆる「詰め込み教育」が批判され、ゆとり教育に代表されるような「考える教育」に日本の教育は移行していきました。

考える教育自体はとてもいいのですが、詰め込み教育を批判するあまり、最近は知識を身につけることをあまり重要視していません。

「考える」ための道具こそが「知識」なのに、これでは考えるどころじゃありませんよね。

まるで、ひらがなを知らない幼稚園児に「作文を書きなさい。なに?わからない?考えろ!!工夫しろ!!」と言っているようなものです。

考える力を身につけるために、たくさんの知識をインプットすることがまず大前提にあります。

繰り返しになりますが、インプットはとても大切です。

 

次にアウトプットの役割ですが、ずばり「ちゃんとインプットができているかを確認すること」です。

お子さんがちゃんとインプットをできていればそれで大丈夫です。

しかし、本当にちゃんとインプットができているでしょうか?

こんなことがありました。

ある生徒さんに解説をしたら「わかった!」と、とてもいい顔で聞いてくれました。

そして「じゃあ、〇〇はなんだった?」と今解説したばかりのことを質問すると、「えーっと…あれ?もう一回解説してもらってもいいですか?」と返答する始末。

「わかったんじゃなかったんかい!」とズッコケたのですが、似たような経験がある先生は少なくないと思います。

結局このやり取りをもう一度繰り返し、「〇〇は△△です!」とこの生徒さんは答えられるようになりました。

ここで、もし解説したことを「わかったんだな!」と先生が満足して質問しなかったら、この生徒さんは本当はわかっていないままだったでしょう。

そしてそのままテストの日を迎えたら…どうなるかはわかりますよね?

授業や解説を聞いて「わかったつもり」なだけの生徒さんは、たくさんいると感じています。

適切なアウトプットがあって、はじめてインプットは機能します。

 


【個別指導と集団塾】

ようやく本題の個別指導と集団塾のちがいです。

結論からいいますと、

インプットに優れる塾 → 集団塾

アウトプットに優れる塾 → 個別指導

であると私は考えています。

 

まずそれぞれの授業の進め方ですが、集団塾は大きな黒板やホワイトボードを使って、前で先生が授業を進めます。

学校の授業とほぼ同じ形式ですね。

一方、個別指導はというと、先生の周りに1~2人の生徒さんが座って授業をします。

解説→対話→問題演習→解説→対話→…といった感じで授業は進みます。

対話の時間に生徒さんがわからないところを先生に質問したり、先生が生徒さんに質問をして確認したりします。

 

集団塾は個別指導でしている対話の時間がほぼないので、そのぶん解説に力を入れられます。

だから個別指導より集団塾のほうがたくさんの知識をインプットできます。

北野高校などの難関校を目指すのであれば、集団塾を選択するべきです。

 

では個別指導のメリットはというと、やはり先生がすぐ近くにいることです。

先生がすぐ近くにいるので、わからないところを質問できるのはもちろん、先生が生徒さんに質問して、生徒さんがちゃんとインプットができているかを随時確認できます。

勉強ができてテストの点数がいい子は、自分でアウトプットをして自分で確認しています。

ただ、もしすべての中学生がそれをできるのなら、個別指導は必要ありません。

ちゃんとインプットができているかを確認し、もしできていなければ次にどうするかを指示するのが個別指導です。

 

ちなみに「5~6人の個別指導」や「対話もする集団塾」など変則的な塾もありますが、個人的にはあまりおすすめしません。

理由は単純、そんなスタイルは無理があるからです。

5~6人としっかり対話ができますか?

集団塾では、対話なんてなおさら難しいです。

そんな時間があるのなら、その時間を解説に使ってあげるべきです。

教室長がよほど魅力的か、お子さんの結果が出ているのでなければ、コンセプトの明確な塾のほうがいいでしょう。

 


話が長くなりましたが今回のまとめです。

 

お子さんが自分でアウトプットをして確認ができる

難関校を目指しているので、よりたくさんの知識がほしい

集団塾

 

お子さんが自分でアウトプットをして確認ができない

(「どこがわからないかわからない。」などを言っていればこれです)

個別指導

 

ちなみに私は中学校のとき、集団塾に通っていました。

しかし今は個別指導の塾で働いています。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

次回は社員講師と学生講師のちがいです!